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水による音の透過損失に関する基礎実験

実施期間: 平成18年度
研究代表者: 福囿輝旗
研究参加者: 佐々木良宜
委託・受託元: 宇宙航空研究開発機構

目的

 大型降雨実験施設を用いて、水による音の透過損失を定量的に検証するための基礎実験を行う。音源から出した音を降雨領域に入射し、降雨領域の前後で通過音を計測することによって、水による音の透過損失を検証するとともに、降雨領域および降雨量をパラメトリックに変化させることによって、降雨状態が音の透過損失に与える影響を検討する。

実施内容

 本実験では、爆竹を音源(図1の右側テント傍)として衝撃音を発生させ、降雨領域(図1の中央付近)に入射する前後の音響をそれぞれ3個のマイクロフォン(入射前:図1の右側M1,M2,M3、入射後:左側M3,M4,M5)で計測し、これらの音響計測結果から降雨による音の透過損失を検証した。降雨領域は使用ノズルの数を列単位で調整し(図1の中央付近)、1列、2列および4列の3通り、降雨強度は75mm/h、130mm/h、200mm/h、330mm/hの4通りに設定し、これらの組み合わせで計8パターンの実験を行った。また、衝撃音は各パターンに対し8回発生させ、10〜1000Hzの周波数帯域における音の透過損失を検証した。

成果と効果

  1. 今回の測定で得られた降雨による音の透過損失は0.6dB程度と非常に小さく、計測誤差と同レベル程度であることが判った(図2)
  2. 計測データのバラツキは、暗騒音による影響ではなく、計測機器の計測精度(5%程度の精度で0.4dBの誤差)によるものと考えられる
  3. 水による音の透過損失の理論値と実験結果を比較した結果、音の透過損失は水が噴霧状態になることによって著しく減少するものと考えられる

これらの実験結果は、今後、降雨や散水によって騒音・振動防止などを計画する際の基礎データ(参考資料)となる。

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