更新履歴
- 令和7年9月8日 初版
- 令和7年9月10日 図2に竜巻が山林を越えた可能性がある地点を，図3に映像により推定された竜巻の移動方向をそれぞれ追記
連絡先
- 極端気象災害研究領域 水・土砂防災研究部門 下瀬・加藤・前坂
本サイトの短縮URL → https://mizu.bosai.go.jp/key/20250905_tornado
突風をもたらした降水システムの概要
令和7年台風第15号に伴い，9月5日13時頃に静岡県牧之原市から吉田町にかけて突風が発生し，大きな被害がありました
（静岡地方気象台による調査でJEF3規模の竜巻と推定：静岡地方気象台による発表［PDF］）。
上の動画は，国土交通省XRAINのデータを用いて解析された，2025年9月5日12時〜14時（日本標準時・24時間制）の降雨強度と積算雨量の分布です。
突風発生時には、台風中心付近のレインバンド内の活発な積乱雲が当該地区を通過していました。
現地調査
調査日時：2025年9月6日 10時ごろから16時頃
調査者：下瀬健一、加藤亮平
調査場所：静岡県牧之原市片浜から焼津市上泉
調査名目：2025年9月5日13時ごろに発生した突風の被害調査
調査概要：牧之原市静波から吉田町大幡にかけて突風被害を確認：
商業施設の外壁の飛散，住宅の屋根や外壁の飛散，飛散物による建物の損壊，電柱の倒壊，
農業ハウスの倒壊，自動車の横転，山林の樹木の捻じ切れ
被害域の分布から複数の突風が発生した可能性
山林の樹木の捻じ切れの被害が特徴的
図1：現地調査の領域（国土地理院地理院地図を加工して作成）
図2：図1の領域Bである主に吉田町内の被害分布（国土地理院地理院地図を加工して作成）
図3：図1の領域Aである主に牧之原市内の被害分布（国土地理院地理院地図を加工して作成）
映像により推定された竜巻の移動方向を考慮すると，
図3の領域⓵と⓶の被害は異なる竜巻により引き起こされた可能性がある