下図には,1990年7月2日災害の直後(7月5日)の空中写真上に今回(2012年7月12日)土石流・崩壊が発生した流域の流域界を赤線で示した.写真は北から南の順に並べている.
流域界は,北坂梨・中坂梨・坂梨・妻子ヶ鼻は現地調査,手野・三野・北坂梨はアジア航測のwebページにある土砂移動状況図を参考に描いた.具体的には,住宅地・道路・農地の中やその手前まで土砂が移動してきたものについて,流域出口の位置を住宅地・道路・農地と山地との境界に設定して流域界を描いた.
この図より,多くの流域で土砂移動が発生していることがわかる.
一宮町手野から坂梨までは,1990年と同じ流域で土石流や崩壊が発生している場所は少ない.一方,妻子ヶ鼻以南では,1990年と同じ流域で再び土石流や崩壊が発生している場所が多い.